現在、抗生物質が効かなくなってきている耐性菌の脅威が問題になってきています。なぜそのような事態になってしまったのでしょう?今回は、耐性菌予防についてです。
耐性菌が猛威を奮い始めている原因は!
抗生物質は、病気の原因となる細菌を殺す薬です。風邪を引くたびに抗生物質を服用している人が、多いようですが、それこそが、耐性菌を生む大きな原因のひとつです。風邪の原因はウイルスであることをご存じですか?実は、“抗生物質は、ウイルスには効果はありません。”しかし、病院へ行くと『念のため…』と抗生物質を処方され、指示通り服用される方が多数…。風邪症状がよくなるのは、自身の免疫の働きなのですが、抗生物質を服用した人は、薬の効果だと錯覚し、風邪を引くたびに抗生物質を服用し続けた結果、体内で細菌を進化させ、強い耐性菌を作るのです。
自己免疫力の驚くパワー!
薬よりも優れた病気を治す仕組み…それが『免疫システム(抗体=Ig)』です。薬は薬効が決まっている為、それ以外の効果はありません。しかも、必ず副作用がついてきます。それに対して、自身の免疫は、その都度柔軟に対応し、体を守ってくれます。例えば、インフルエンザウイルスは、毎年変異を繰り返していますが、常にそれに準じた攻撃をしかけ改善へと導きますし、原因が分からないウイルスや細菌、抗生物質さえも効かなくなった耐性菌に対しても、柔軟に対応する事が出来るのです。
耐性菌の撃退には、自己免疫力を高めるのが不可欠です!
耐性菌にも負けない健康を維持する為には、免疫力を高める事が大切です。免疫の材料はバランスの良い栄養です。例えば必須アミノ酸のひとつ『リジン』。これは、抗体・ホルモン・酵素に絶対不可欠で、不足すると、免疫力低下だけでなく、成長障害、高脂血症などの原因となります。これら必須アミノ酸が変化して免疫システムを高めていくのに、必須ビタミン&ミネラルが不可欠です。つまり必須栄養素(アミノ酸・ビタミン・ミネラル)をバランス良く摂取することで、免疫力を高め、耐性菌にも負けない体作りにつながるのです。
※耐性菌とは
抗生物質や薬物に対し強い体制を獲得した、いわゆる『薬が効かなくなった細菌』です。